研究留学 Advent Calendar 2017 10日目の記事です。 東京大学の川原研究室で修士2年をやっています、笹谷拓也(@takuyasasatani)です。 今年の1月から7月までの間、Disney Researchで研究インターンをしていて思ったことなどを書こうと思います。(研究所のシステムとかに関しては、NDA的に怪しいので触れません。)非常に良い時期に充実した研究インターンができたと思っているので、良い話が中心になると思います。 「まだ業績も大してない、D進前の時期から有名研究所のインターンに応募するなんて畏れ多い…」などと考えている、学部・修士学生(まさに去年の僕ですね)の後押しになれば嬉しいです。
前から留学や海外で働くことに興味があり、いろいろと調べていました。その中で、多くの海外研究所には大学院生をインターン(研究員)として雇う制度があると知り、D進するならやってみたいなあと漠然と思っていました。そして修士1年の夏にその旨を指導教官(@mahimahi先生)に伝えてみたところ、行きたいのならすぐ行けば良いのでは?ということと、僕と専門が近いDRPの知り合いがいることを教えていただき、紹介していただきました。(ここは本当に指導教官氏と運に感謝しかないです…) 業績がまだ少ない時期に研究インターンをしたい場合には、推薦が大事になると思います。行きたい研究機関があったら指導教官に限らず、推薦してくれそうな人を探して相談するべきだと思います。
応募したのは修士1年の夏でしたが、当時の僕の業績・スキルは以下のような感じでした。
面接はSkypeで行いましたが、内容としては、「今までの研究・スキル・研究の興味についての雑談」、みたいな感じでした。スキルについて細かく聞かれたことが印象に残っています。(「こういうのは作ったことある?作れる?」みたいな感じで。)面接ではわからないこともだいぶ聞かれ、実績も修士学生として飛びぬけているわけではないので、断られるかな?と思っていました。しかし、専門や研究の興味が合致していたことが効いたのか、応募先の研究室の何名かと面接した後にオファーをいただけることになりました。
受け入れが決まって以降は、「今のスキル・実績ままDRPに行ったらヤバい!!!」という気持ちが芽生えて、ひたすら研究・実装・勉強をしていました。かなり気が小さい人の発想という感じですが、出来ることは増えましたし研究インターンの副次的な効用という感じですかね…笑
参考までにざっくり書きます。
基本的には研究漬けでしたが、研究所の人同士かなり仲が良く、休日などは他のインターンやポスドクの方と遊ぶことも多かったです。遊びの内容は、飲み会・スポーツ(サッカー、ボルダリング、バスケ、ボーリング、卓球、スノボなど)・映画・ゲームと多岐にわたっていて、良い息抜きになっていました。特にサッカーに関してはPittsburghのTech企業(Google, Uber, Oculus, Apple等色々)対抗のリーグがあり、ほぼ毎週やっていました。(こう見ると意外と遊んでますね笑)
メインの研究に関しては、以下のような感じでした。
最初から、出来そうなことを見つけてとりあえず手を動かすのではなく、まとまった時間を使ってテーマ探しに向き合えたのは本当に良かったと思います。また、僕の場合は期間が6ヶ月とそこそこ長かったためテーマ探しから自由にやらせていただけましたが、期間が3ヶ月などの短めの人は既にあるテーマの手伝いや、事前に考えてきたテーマを持ち込む形が多かったと思います。(ここらへんの方針は受け入れ先との相談次第だと思います。)
学部・修士課程での周りの雰囲気やWeb上の体験記から、僕の中での有名研究所でのインターンのイメージは、「すでに大量の業績がある超人博士学生だけのもの」という感じでした。もしかしたら僕だけかもしれませんが、長期の有給インターンが一般的でない日本にいると似たイメージを持つ人も多いのではないでしょうか。
しかし実際にDRPに行ってみると、研究インターンは博士学生が中心であったものの、修士課程の学生も多少はいました。また、超人というよりは普通に優秀な院生(伝わりますかね…)が多かった気がします。もちろんそれぞれスキルや発想力など、光るものはある印象でしたが、必ずしも何本もの発表論文を持っているわけではなかったです。
本題から少しずれますが、研究以外の業務に携わる長期インターン(大きいプロジェクトを手伝うエンジニア・システム管理者・アーティストなど)も結構いたのが印象的でした。こちらに関しては博士学生よりも修士・学部生の人が多く、研究者に限らず長期のインターンが文化として根付いていると感じました。
思いつくことを箇条書きします(時期が関係ないものも混じっています)
こっちも思いつくことを箇条書きしてみます
まとまりのない長文でしたが、読んでいただきありがとうございました。色々と書きましたが、結論として、早い時期に海外の研究所にインターンに行くことはかなりおススメです。(なんか月並みですね…)最後に、研究インターンに推薦していただいた@mahimahi先生、DRPの方々(まさか読むことはないと思いますが笑)、今回のAdvent Calendarを企画して下さった@keihiguさんへの感謝で本記事を締めくくりたいと思います。